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被災後の石巻地区のがん治療の状況調査とニーズや今後の対応についての意見交換会(2)(2011.04.15)

被災後の石巻地区のがん治療の状況調査とニーズや今後の対応についての意見交換会(2)(2011.04.15)

日時 平成23年4月15日(金)16:00~17:00
場所 石巻赤十字病院
参加者 石井 正先生(石巻赤十字病院GM)、赤羽 武弘先生(石巻市立病院消化器部部長)、児玉 英謙先生(石巻市立病院外科部長)、神部 真理子先生(仙石病院)、石岡 千加史、森 隆弘、加藤 俊介、有賀 久哲(以上、東北大学)、吉岡 孝志(山形大学)

 平成23年4月23日(金)、第2回目の石巻赤十字病院で同地区のがん医療に関する意見交換会を行った。午後2時に加齢医学研究所に集合、自家用車1台で東北自動車道宮城インターから大和インターに移動、大衡町を通り松島から三陸自動車道を経由して石巻赤十字病院に3時45分頃に到着。約1時間、災害対策本部で下記の議事内容の意見交換を行った。5時30分に石巻を出発、三陸自動車道から仙台東道路を経由、多賀城地区の被災状況を車窓から確認して仙台東インターから仙台市街を経由し、午後8時前に加齢医学研究所に到着、解散した。

1. 石巻地区のがん医療の現況

石巻赤十字病院

 来週から化学療法も含めてフルに診療開始する予定であるが、現時点ではどれぐらいの患者が来るかわからない状況である。乳がん患者についてはすでにスタートしている(石井先生)。

石巻市立病院

 市立病院で治療を行っていた肝疾患の患者は600人程度おり、インターフェロンが必要な患者についてはすでに診療所で治療を開始している。抗ウィルス薬が必要な患者は開業医に処方の依頼を行っており、肝臓がん患者については仙台(大学、仙台医療センター、労災病院)へ紹介している(赤羽先生)。肝臓がん以外で化学療法を受けていた患者のほとんどは外科医が担当しており、数としては50-60人ぐらいである。そのうち連絡がつかない患者は4割ぐらいいる。生存確認できている患者で消化器がんについては大学病院あるいは仙石病院に紹介している。また乳がんについてはほとんど赤十字病院に依頼している(児玉先生)。

仙石病院

 先々週から一般診療は開始した。もともと適正患者数と思われる50人ぐらいの化学療法患者がいたが、石巻赤十字病院の長田先生の退職で30人ぐらい患者が増え、少し減ってきたところで今回の震災があった。石巻市立病院で診療を受けていた患者で、自ら仙石病院へ来院した患者と紹介患者は、すでに10人ぐらいになる。看護師が増えれば、あと10人は受け入れられるかもしれない(神部先生)。更に、神部先生から「大学の腫瘍内科から、例えば週一回午後のみでも化学療法の応援をお願いできれば、さらに受け入れ可能な患者数は増えるが」との提案に対し、石岡教授より対応したい旨の返答があった。

2. 東北大学からの化学療法についての応援態勢について

 石巻赤十字病院から要望のあった応援体制について、薬剤師派遣については大学病院薬剤部と交渉中であるが、業務内容と人件費(謝金)についての照会が来ている(石岡)

 業務内容は調剤業務であり、謝金についても病院と交渉できると思う。家財道具一切なくしたため仙台にも行けない患者もおり、石巻での化学療法のニーズは高い。しかし震災対応のため化学療法に従事できず、化学療法専門医は必要である(石井先生)。

 仙石病院では医師は現時点では何とか対応できる。外来化学療法についてのハード面でも対応はできるが、看護スタッフが欲しい(神部先生)。

3. 石巻地区における
肝疾患専門医のニーズ

 肝疾患の診療にはCT、MRIが必要であり、患者が地元から離れられない以上、石巻赤十字病院の設備を利用するしか診療はできない(赤羽先生)

 患者本位で考えれば、たとえ一時的であっても石巻赤十字病院での診療に加わることが望ましいのではないか(石岡)

 石巻赤十字病院で赤羽先生の受け入れが可能か交渉をしてみる(石井先生)

4. がん患者相談窓口の
パンフレット配布について

 パンフレットがあるならニーズはあると思う。保健師に託して配布を検討する(石井先生)。

5. プライマリケア、
在宅医療の状況について

 石巻地区で在宅医療を行っていた佐藤先生が、4月15日から実質的にユニセフの支援を受けて在宅医療患者のサーベイランスを開始した。また石巻赤十字病院、石巻市立病院、応援部隊の亀田総合病院小野沢先生の発案により、遊学館に要介護者を集約し、介護機能に特化した場として石巻市役所介護保険課と交渉しているが難航している。また、仮に集約できたとしても遊学館に収容できる患者は120名であり、石巻地区で400名以上はいると推測される患者たち全てへの対応は難しいと思われる。また石巻ロイヤル病院にも協力してもらいショートステイのベースを作り対応も行っているが、新学期の開始とともに避難スペースも減少を余儀なくされ、今後患者収容の場が絶対的に不足することが予測される。こちらもアイディアをいろいろ出しているが行政による早急な対応が望まれる(石井先生)。

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