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泌尿器科

対象疾患と診療内容

泌尿器科は腎臓と尿管、膀胱、尿道などの尿路と、前立腺、精巣、陰茎などの男性生殖器の疾患が対象です。さらに、副腎や後腹膜の疾患も対象です。青壮年から高齢者では、腎癌、尿路上皮癌、前立腺癌、精巣腫瘍、副腎腫瘍、後腹膜腫瘍、神経因性膀胱、前立腺肥大症、過活動膀胱、尿失禁、尿路結石、尿路感染症、先天性水腎症、勃起障害、男性不妊症、LOH症候群などが対象疾患です。

診療の特色

泌尿生殖器系悪性腫瘍

宮城県内では仙台市を含めて血液検査(PSA検査)を用いた前立腺癌検診を広く実施し、前立腺癌の早期発見に努めています。限局性前立腺癌に対しては手術療法、放射線療法など多くの治療オプションを用意しています。2012年にロボット支援下前立腺全摘除術が保険適応となり、現在手術療法のほとんどがロボット支援下に行われています(図1)。また神経温存手術を重視して性機能や尿禁制を含めた術後のQOL改善に努めています。放射線療法では、強度変調放射線療法(IMRT)や密封小線源療法(ブラキセラピー)など最新の治療法を提供しています。前立腺癌には、内分泌療法がよく奏功しますが、内分泌抵抗性となった患者さんには抗癌剤を用いています。最近では遺伝子検査も導入し、治療成績の向上に努めています。

図1 ロボット支援下前立腺全摘除術

腎癌、腎盂尿管癌も多くの症例で腹腔鏡手術が行われ、患者さんに侵襲の少ない治療を目指しています。2016年4月よりロボット支援下腎部分切除術が保険適応となり、小さな腎癌の手術はほとんどロボット支援下に行っています。いずれも術後1週間前後で退院できるのが特徴で、患者さんの早期社会復帰に役立っています。

精巣腫瘍は抗癌剤の効果が期待される癌であり、たとえ転移があっても、その約90%の患者さんは完治されます。それでも難治性の場合には新規抗癌剤を積極的に導入して優れた治療成績を上げています。「精巣腫瘍に対する腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清」は2020年4月に保険診療として認定されましたが、当科ではそれ以前から高度先進医療として全国に先駆けて行ってきた実績があります。また開腹手術の際でも可能な患者さんでは射精神経を温存して妊孕性と性のQOLを重視する手術を行っています。

膀胱癌で筋層まで浸潤していない場合は経尿道的に膀胱癌を切除して膀胱内注入療法を併用して膀胱温存に努めています。また、筋層浸潤性膀胱癌にもロボット支援手術を導入して手術の低侵襲化をはかっています。自然排尿型代用膀胱、回腸導管、尿管皮膚瘻、など患者さんの生活スタイルとニーズにあった尿路再建を行っています。手術の対象とならないリンパ節転移や遠隔転移を認める患者さんには抗癌剤や免疫チェックポイント阻害薬などの新たな治療法を積極的に導入して治療成績の向上に努めています。

副腎腫瘍

副腎の手術はほとんど腹腔鏡手術で行い、国内最多の年間手術件数を誇ります。原発性アルドステロン症は腹腔鏡手術によって治療できる副腎疾患で、内分泌内科、放射線科、病理診断部との連携のもとに診療拠点を形成しています。CT検査でも見つからない微小腺腫も多数治療しており、原発性アルドステロン症の手術件数は世界トップクラスです。

男性重症尿失禁

前立腺癌や前立腺肥大症の手術、外傷などにより重度の尿失禁を生じることがあります。このような場合の唯一の治療方法が人工尿道括約筋埋め込み手術です(図2)。術後は尿失禁が減少しQOLが劇的に改善されます。

図2 重症尿失禁に対する人工尿道括約筋植え込み手術

排尿障害

神経因性膀胱の患者さんには原因の究明をはかることにより適切な薬剤治療および排尿管理を行っています。また、重症の萎縮膀胱の患者さんには腸管を用いた膀胱拡大術も行っています。また、前立腺肥大症の多くはα遮断剤やPDE5阻害薬による薬物療法が行われています。無効の場合も関連施設と連携して経尿道的前立腺切除術やレーザー手術などできるだけ患者さんの負担が少ない手術方法を選択しています。

尿路結石

腎盂、尿管、膀胱の結石に対して主に経尿道的に内視鏡を膀胱、尿管、腎臓まで挿入し、レーザーで破砕してかけらを鉗子で摘出する手術を行っています。また結石の状況によっては体外衝撃波(ESWL)による破砕や、背中から直接腎臓へアプローチする内視鏡手術も行っています(経皮的腎砕石術)。

男性不妊症、男性機能障害

男性不妊症に対しては産婦人科と連携して最新の補助生殖医療の一翼を担っています。精索静脈瘤に対しては顕微鏡下の手術を積極的に行い、良好な成績を上げています。中高年の男性では、男性ホルモンの低下によって引き起こされる加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)が注目されています。また勃起障害や射精障害などの性機能障害の治療も行っています。

小児泌尿器疾患

宮城県立こども病院泌尿器科と密接な連携のもとに診療にあたっています。精巣が陰嚢内に下がりきらない停留精巣がしばしばみられ鼠径部にも触れない場合は腹腔内精巣の可能性があります。

主な手術件数

(2021年)

経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT) 99件
ロボット支援下前立腺全摘除術 66件
腹腔鏡下副腎摘出術 54件
経尿道的結石砕石術(TUL) 52件
腎摘除術 31件(腹腔鏡24件/開放7件)
腎部分切除術 26件(ロボット25件/開放1件)
小線源療法 17件
高位精巣摘除術 14件
経皮的結石砕石術(PNL) 11件
腎尿管全摘術 9件(腹腔鏡7件/開放2件)
膀胱全摘除術 7件(ロボット6件/開放1件)
顕微鏡下精索静脈瘤手術 7件
膀胱水圧拡張術 6件
ロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術 5件
腹腔鏡下後腹膜リンパ節郭清術 4件
人工尿道括約筋埋込術 4件

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